Sunflower 1




「待って、待って!!」
「ほら、、早く!!」

今日は、クィディッチの試合の日。
私は、レイブンクローの友達と一緒にクィディッチの会場へと向かう。

「本当に先はご飯食べるの遅いんだから!!私、次は絶対置いてくからね!!」
「そんなぁ〜。今度から早くご飯食べるように努力するから〜!」
「嘘だってば。それより早く行かないと、セドリック様の試合に間に合わないわ!」

とその友達マーガレットは、クィディッチの会場に着くと、その混み具合に愕然とした。
空いている席は一番後ろで、背の低いはもちろん、比較的背の高いマーガレットでさえも
見えるか見えないかの席だった。

「仕方ない。ここしかなさそうだから、この席の上に石でも置いて、高さ確保しますか。」

そう言って、マーガレットは溜息をつく。
は胸がズキンと痛んだ。

「ご、ごめんね!私、踏み台にする石探してくる!!」

は、そう言うと、マーガレットの返事も聞かずに石のありそうな場所へと走り出した。

なんで自分はこんなにトロいんだろう・・・
いつも人に迷惑かけてばっかり・・・

はそう考えると、涙で視界が滲んできた。
涙をローブの袖で拭いながら、安定感があってある程度高さのある石を探す。


「あっ!あった!!これが丁度いいかも・・・」

は、やっと手ごろの石を見つけると、早速それを運ぼうとした。
が、重たくて持ち上がらない。

「どうしよう・・・またマーガレットに迷惑かけちゃう。試合始まる前に持ってかないと・・・」

はなんとか自力で持ち上げようとするが、ビクともしない。

その時、人の声がした。


「ハリー、今日も頑張ってね。絶対勝てるって信じてるわ。」
「勝てるって信じなくてもグリフィンドールが勝つに決まってるよ!
多分、ハリーがスニッチを取って五分で試合終了、グリフィンドール完勝さ!」
「プレッシャー思いっきりかけてくれて感謝するよ、二人とも。」
「じゃ、私たちはもう行かなくちゃ。席とってくれてるハグリッドにも悪いし。」
「そうだな。じゃ、ハリー、頑張れよ。」
「うん。じゃあ、後で。」

どうやら、話しているのはグリフィンドールの選手とその友達らしい。
男の子と女の子が走っていってしまった後、
はなんで二人に協力してくれと言わなかったのだろうと後悔した。

「あれ?」

がおろおろしていると、グリフィンドールの選手の人が声を掛けてきた。

「こんなところで何してるの?クィディッチの試合、観にいかないの?」
「え・・・あ、席が空いてなくて・・・で、踏み台にするのに石、持っていこうと思って・・・」

は、一緒に運ぶのを手伝ってほしい、と言おうかと思ったが、
今から試合だという人にまさかそんなことは頼めない。

「石・・・ってこの石!?」
「そう。だけど、全然動かなくって・・・」
「当たり前だよ!こんな大きな石僕だって運べないし。」
「で、ですよね。どうしよう・・・もう試合始まっちゃうのに・・・」

が考えていると、その男の子はちょっと考えてこう言った。

「別にこの石じゃなくてもいいんだよね?」
「あ、はい。」
「じゃあちょっと待って。」

その男の子は、一度そこから走っていって、すぐに椅子を持って戻ってきた。

「はい。これ。この椅子なら軽いし運べるでしょ?」
「うん。でも、この椅子・・・?」
「ああ、グリフィンドールのロッカールームに置いてあるやつだよ。今は試合で誰も使わないから使っていいよ。」
「本当!?ありがとう!!」
「あ、じゃ、僕はこれから試合だから。その椅子、試合終わったあとにここに置いといてくれればいいから。」
「あ、うん。」
「じゃあね!!」

その男の子が行こうとした時、はこう問いかけた。

「あの・・・名前、なんていうんですか?」

その男の子は、凄くビックリした顔をした。

「え、何か都合悪いことでもあるんですか!?」

が驚いてそう聞くと、その男の子は首を振った。

「そういう訳じゃないけど・・・ちょっとビックリしちゃって・・・あ、名前、ハリーだよ。ハリー・ポッター。」
「ハリー・・・」
「そう、で、君は?」
です。。」
ね。じゃ、僕もう行かなくちゃいけないから!」

そう言って、ハリーは言ってしまった。
は、しばらくその姿を見送っていたが、
ハッと我に返り、自分の席の方へと急いだ。



!!別に踏み台なんて良かったのに!!・・・っていうか、その椅子どこから持ってきたの!?
まさか城まで戻ったとか!?」
「違うわよ。グリフィンドールの人に貸してもらったの。すごく親切な人で。」
「へぇ。良かったわね!これで二人でセド様が見れるvv」
「え・・・うん。私は、グリフィンドール応援しようかな。」
「なんで!?私を裏切るの!?」
「え、そんな訳じゃなくて・・・この椅子、グリフィンドールのだし・・・」
「ふーん。チームはグリフィンドールが勝ってもいいけど、スニッチを取るのはセド様よ!絶対。」

は弱弱しく笑った。
ハリーもシーカーだった、ということを覚えていたからだった。


結局試合はハリーがスニッチを取って、グリフィンドールが完勝した。

「卑怯だと思わない!?ハリー・ポッター。あんなスニッチの取り方ってないわ!」
「なんでハリーのこと知ってるの!?」
「なんでハリー・ポッターのこと知らないのよ!?」
「だって・・・ゆうめいじんだっけ?」
「超有名人じゃない!!例のあの人を倒した人でしょ!!」
「そういう人もいたような・・・」
「あはは。、あんたトロいにも程があるわよ。明日、なんの日か覚えてる?」
「明日?セドリックの誕生日とか?」
「違うわよ!!明日は魔法薬学のレポートの提出日でしょ!?」
「ええ〜!!?そうだったっけ!?」
「マーガレットはもう書いたの?」
「いいえ、まだよ。私がの助けを借りずして書けるとでも思ってるの?」
「そんなに自信満々で言わないでよ〜。私だってまだなのに!!どうしようどうしよう・・・」
「じゃ、談話室まで競争!!よーい、どんっっ!!」
「マーガレット!待って!!」


そうして日々は過ぎていく。
椅子をクィディッチの会場に残したままで。