箒に乗る法




「あの〜?聞いてる?」

「へ!?あっ!うん。」

は箒に乗るのが下手だった。
…というか、乗るのが怖い…のだと思う。
は、一番初めの箒に乗る授業で、みんなの前で箒から落ちてしまったことがあった。
それ以来、は箒の授業で失敗してばかりだった。
そのまま箒の実技テストの日が来てしまい、結果は見事に不合格(因みにハーマイオニーはギリギリ合格)。
とにかく、全くダメなのだ。

そこで、マダム・フーチは、に箒の乗り方を教えるようにハリーに指示し、
今、ハリーと補習中。

相手がハリーでも、全く箒恐怖症は治らないようで。


、大丈夫だよ。怖がってたらずっと箒に乗れないから。まず、
箒は友達、だと思って。」

「箒は友達ぃ〜!?それはちょっと…」

「ぼっ僕だって今ちょっと恥ずかしかったよ!!・・・ってそんな問題じゃなくてさぁ!!」

「ごめん、ハリー。はぁ〜。このまま箒の授業は赤点かな…」

!!僕がついてるのに赤点だったら、許さないからね!」

「うん、頑張るわ。だけど、箒の柄を握ると、どうしても落ちちゃう気がして。」

「まぁ、仕方ないよね。学校の箒じゃ。でも、あの時はたまたまの箒が『ジグザグに動く癖がある箒』だったんだよ。
他の箒は大丈夫。」

「分かってるんだけど…」

ハリーはそう言うけど、は怖くて怖くて仕方がなかった。

「じゃあ…最後の秘策…使おうか?」

「最後の秘策!?そんなのあるの!?あっ、もしかしてマダム・フーチを説得してくれるとか!?」

「違うよ。僕が一緒に乗るから。」

「へ!?」

「最初、僕が一緒に乗れば、乗れるコツがつかめるかもしれないからね。」

「ハリーと一緒に乗るの!?でも二人乗りって禁止されてない…?」

「うーん、そんな規則聞いたことないからいいんじゃない?」

「誰もしないからそんな規則ないんだわ!!」

「はい、も乗って。」

はしばらくためらっていたが、折角ハリーが教えてくれるのだし、それに、もう日が暮れそうだったので
仕方なく箒に跨った。

「じゃ、行くよ?ちゃんとつかまっててね。」

「うっうん…」

はそっとハリーの体につかまった。
つかまった…というよりも抱きついている。
嬉しいような、恥ずかしいような感覚だった。
でも、そんなことを考えているうちに、の足が地面から離れ…


「ほら風が心地良くない?」

「うん。」

は恐る恐る目を開けた。
すると目の前にはきれいな夕日とハリーの大きな背中が見えた。

「すご…きれい!!」

「ほら、箒に乗るのもなかなかいいもんでしょ?」

「うん・・・ハリーは、クィディッチする時、もっと高いところ飛んでるんだよね?もっときれいな景色なの?」

「そうだよ。」

「そうなんだぁ・・・」

は嬉しかった。
ハリーと同じ景色を見て、同じように感動することができて。


「ハリー・・・ありがとう。」

ハリーは何も言わずに頷いた。


は心の中でマダム・フーチに感謝していた。
ハリーを指導者にしてくれて感謝。